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中学受験はいつから準備!?親のサポートを解説!ふくろう親子の中学受験記

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ふくろう
ふくろう

娘の中学受験が終わり、無事に第1志望・第2志望とも合格しました!

Twitter(自称X)では #ふくろう親子の中学受験 というタグでリアルタイムで発信をしていましたが、この度、振り返って記事にしました。

私自身も中学受験をしていたこともあり、娘の中学受験は自宅で積極的にサポートし、「効率重視の勉強で、無理をしない中学受験」を実践できました。

この記事では、中学受験の振り返りから、受験事情、勉強法、コツ、子供との向き合い方について書いていきます。

初めて子供が中学受験をする方はもちろん、2人目の子供の受験、まだ子供が小さい方にも、何か役に立つことはあると思います。

ぜひ、読んでみてください。

なお、本記事の著者である放射線科医ふくろうは東京在住です。
中学受験事情は地域差がものすごいです。東京では「できる人は公立高校」という文化は全くありません。上位公立校は中高一貫化が進んでいます。
「できる人は公立高校」という地域に住んでいる人にとってはピンと来ないことも多いとは思いますが、東京の地域性をご理解の上、お読みください

親のスペック

中学受験は家庭環境の影響が大きいです。父親である私のことを書いておきましょう。
勉強系のことのみ書きます

東京生まれ。公立小学校。
開業医の父の影響もあり、小学生の頃から医師になりたいと思っていました(かっこいいというよりは、仕事の自由度に憧れて)。

私自身は小学生の頃から医師を目指していたので、医学部受験のために当然中学受験をしました。ただ、親から言われたのではなく、自分で公文や、公文卒業後に近所の早稲田アカデミーに入りたいと言った記憶があります(家の目の前が早稲田アカデミーでした)。

小1から小4まで公文→小4で早稲田アカデミー(うち小5で半年間の登塾拒否期間あり)。
1月受験の城西川越?城北埼玉?は合格。第1志望の武蔵中学校落ち、第2志望の城北中学校 2/2落ち、2/4の補欠で滑り込み。

城北では中1の最初の中間テストで頑張って上位を取り、完全に油断。中学生は落ちこぼれました。
大学受験は高2から早稲田塾。高校生物が得意で模試では全国100位以内。高2では高校で学年なんとか100位以内くらいでしたが、高3から塾のおかげで急激に成績を伸ばした。城北高での最終順位は学年10番ちょい。

現役で東京慈恵会医科大学、東邦大学など私大4校に合格し進学(進学先は一応非公開)。
センターは国語を除き約98%(国語は140点くらいだった気がする)、ただ当時は今と違って簡単でしたね。

生物が得意なので医学部のテストや医師国家試験は得意分野。生物・医学分野のペーパーテストが得意なので放射線診断専門医試験や第1種放射線取扱主任者まで好成績を維持。
これは自らの大学受験で勉強のコツを学んだからです。どんな試験にも通用することもあるので、中学受験では娘にも勉強のコツを指導しました。本記事でも紹介します。

娘が中学受験を始めるまで

娘には、特に医者になってほしいとは思っておらず、勧めてもいません。
理由は炎上しそうなので書きませんが、簡単に言うと、女性医師が仕事と家庭の両立をするには困難なことも多く、あえて娘に大変な道を進ませたくなかったからです。

という訳で、しばらくは医学部など大学が超重要なことを目指すのでなければ、学歴って大して重要じゃないよなと思っていた訳です。
私の妻は埼玉出身で中学受験の文化があまりないので(東京と埼玉でも当時は全然違った。埼玉はできる子は公立校に行く文化だったと思う)、中学受験はしなくてもいいよねという感じ。

ちなみに私は小学校受験をさせることは全く考えませんでした。
小学校受験は親の力が大きすぎる。中学受験のように自分の努力で合格を勝ち取ることは人生の糧になりますが、小学校受験でそのまま大学まで行ってしまうのは不安があります。
医師の家庭だと「0歳~6歳の時期は教育費月30万円」みたいなところがありますが、あまり早くから教育教育というのは子供がかわいそうに思えてしまいます。しかも教育費を掛けても親が望むような結果になるのは稀でしょう。
子育てはゲームではない。課金して子供の学力を上げようとして、思うような結果が出なかったとき、残念に思ってしまうのでは??それに、幼少期は周りの子供と比べて頭が良くても、それを継続できる子供がどれだけいるでしょうか。
少なくとも小学校に入るまでは、学力・勉強は外注せずに、親が一緒に遊ぶ、親が勉強を教えてあげるという方が、よっぽど親子関係が楽しくなるし、子供も喜ぶと思っています。

うちは生まれてから小3までは、こどもチャレンジ→進研ゼミだけやっていました。
進研ゼミの小学生のカリキュラムには基本と応用があって、基本は学校の勉強をなぞる程度、応用は「チカラプラス」という考える力を養う系の教材。

勉強はそれくらいしかやっていなかったです。
ただ、勉強「チカラプラス」を見ていると、「あれっもしかして頭がよいのでは!?」と思っちゃたのです。そう言えば特に何もやっていないのに、学校のテストは100点ばかりだし通知表もよくできるばかり。

ここから、中学受験について考え始めました。

中学受験をする?しない?問題

こればっかりは地域性と各家庭の価値観、特に両親と本人の価値観の擦り合わせが必要です。

私は東京、かつ自身が中学受験をしているので、中学受験をした方が将来に「なりたい自分になれる」確率が高くなるのは間違いないと思っています。
「よい大学に行けば幸せになれる」というのは明確な間違いですが、中学・高校でよい教育を受ければ、考える力や勉強法の本質を学ぶことができ、これは社会に出ても生活でも役立ちます。

ちなみに私の高校では当時中学の偏差値が四谷大塚で60くらい、高校は70を超えていましたが、中入生が中3で高1まで終わっているのに対して高入生は高1で高1の勉強を始めるので、当然高3の段階では中入生の方が上位を占めていました。
中学と高校の偏差値は、母集団が違うので中高一貫校だと高校で10くらい上がりますね。

中学受験をするメリット・デメリットについては、色々な本に書いてあります。大きめの本屋に行って、自分に合う本を探してみてください。
夫婦間でよく話し合い、子供にもきちんと伝え、みんなが納得する上で中学受験を始めるのは最低条件です。中学受験が原因で家庭が壊れてしまっては本末転倒です。
うちは、中学受験するしないでかなりもめてしまいましたが…

なお、「○○中学に入らないとダメだ!」みたいのは古い考えです。
今は私たち親世代と違って、偏差値が50くらいでも教育が素晴らしく子供の才能を伸ばしてくれる中学高校がたくさんあります。偏差値に囚われることなく、幅広い選択肢を見つけましょう。

なぜ中学受験をするのか

家庭には色々な価値観があると思うのですが、私は医師になりたい、官僚になりたいというような、願いを叶えるためには大学受験で勝つことが特に必要である特殊な状況以外は、中学受験をそれほどハードにする必要はないと思うんですよね。

大学受験だってそうです。大学で何をしたいのか、その先でどんな大人になるために難しい大学を目指すのか。なんとなく高偏差値の大学に行けばよい人生を送れるなんていう価値観は廃れてきています。その一方で、やりたいことがないならとりあえず高偏差値の大学に行っておけ、学歴が低過ぎると将来の選択肢が狭まる…というのも納得です。

私が娘に中学受験をしてほしかった理由は、以下の通りです。

  • 中学・高校の勉強は考える力、調べる力、発信する力の基礎を作ると知っていたから。
  • 東京の場合、地域の公立中学よりも受験が必要な中学の方が高度な教育を受けられ、その差が顕著だから。
  • 中高一貫校であれば高1までのカリキュラムを中3までに終えるところが多く、大学受験にも有利だから。
  • 将来の選択肢を狭めたくないから。

「学歴が低いと将来の選択肢を狭める」「学歴があれば、努力すればなりたいどんな自分にもなれる」と言われますが、実際には「学歴が高いから、または周りの影響で選択肢から外される職業や将来」もあります。

中学受験をして中高一貫校に入れば、高1くらいまでは学校の勉強だけしてそれなりの成績を取っていればよく、塾に行って勉強中心の生活にはならないのが普通です。
部活がハードでない限りは、中高の6年間は十分に遊べる時間があります。これは中学受験組の大きなメリットですね。

中学受験をしないで高校受験をする場合は、いくつかデメリットがあります。
受験科目に英語があること、面接がある学校が中学受験よりも多いこと、中学での内申点が問われることなどです。また、高校受験の場合は、高校受験が終わってすぐに大学受験が意識され、ゆっくりする時間があまりありません。

中高一貫校では、中学と高校の偏差値が10程度異なるのが一般的です。例えば中学の偏差値が60であれば、高校の偏差値は70程度と、高校の方が高くなります。
では高入生の方が勉強ができるのか…と言うと、そんなことはありません。少なくとも東京では、トップ層が中学受験をして抜けている一方で高校受験はみんながするので、母集団の違いから高校偏差値が高くなりやすいのです。中高一貫校の中学生は中3で高1のカリキュラムまで終えていることが多いので、高入生が中入生に勝つのは最初は難しいです。

どんな中学があるのかを調べてみる

さて、中学受験をすることを決めたら、塾を選ぶ前に、通える範囲でどんな中学があるのかを調べてみましょう。中学受験すると決める前に、家族で中学校を調べてみるのもよいです。

お住まいの都道府県と近隣県の全中学校が載っている分厚い本があるはずです(あるよね??)。
東京では「首都圏版 中学受験案内(声の教育社)」を買っておけばよいでしょう。

男子校/女子校・共学校のどちらに行きたいかはなんとなく話して決めておくと後がラクです。
家から通える範囲の学校は全部付箋を貼ってリストアップしてみましょう。偏差値40以下も含めて全部です。中学受験偏差値が低めでも、よい教育をして底上げしてくれて、高校偏差値が高くなり大学進学実績が高い中学、いわゆる「出口偏差値が高い」中学もあります

今は「御三家じゃないとダメ」みたいな価値観は古いです。
偏差値主義はよくない。よい中学はたくさんあるし、偏差値主義の親だと、子供が第1志望に落ちたときに「失敗」になってしまいます。第1志望に受かる確率は3割くらい。第3志望でも第5志望でも、偏差値が低いところしか受からなくてもいいじゃないですか。
そもそも受験は「行ってもよいと思うところ」だけ受けるのが理想です。どこか受かれば成功。親も子供自身もその考えでいた方がラクで、プレッシャーも与えません。

繰り返しますが、特に理由もなく高偏差値の中学を目指すことはよいとは思えません。
中学受験の勉強は大変で、多くの時間を犠牲にします。つらいことも多いです。まして最上位校を狙うならなおさらです。
子供自身が目指したいならそれを応援しますが、親が「絶対に御三家!それ以外なら公立でいい」なんて子供を洗脳するのは教育虐待の疑いがありますよ。

地域性がありますが、東京の場合、偏差値50くらいの学校でも十分に高度な教育を受けられると思います。地域の公立中学に比べて、中高一貫校では6年間のカリキュラムで、中1から高3まで考える力を伸ばしてくれます。
中学受験時の偏差値が低くても大学進学実績がよかったり、授業が工夫されているなぁと感じる学校はあるはず。ちなみに偏差値というのは人気なので、例えば私鉄の下り側の終着駅近くの人口が少ない地域など、教育はよいのに人気がなくて偏差値が低いというところはあります。近くに住んでいる人にとってはラッキーですね。視野を広くして色々な中学の情報を見てみてください。

色々な中学をリストアップしてみると、「意外と2科目受験の学校が多いな」「通える範囲の共学は少ないんだな」「偏差値が低めでも大学進学実績がよい学校があるな」など、気づきがあると思います。

気になった学校は、ホームページを見てみましょう。教育方針などたくさん載っていて、学校によってはデジタルパンフレットも見られます。

余談ですが、私は東京の中でも北の方に住んでいます。
これが中学受験ではとてもプラスでした。東京受験は2/1始まりですが、埼玉受験は1/10から始まります。神奈川は2/1始まり、千葉は1/20からです。
同じ東京在住でも、東京の真ん中や神奈川寄りよりも、埼玉寄り・千葉寄りの地域の方が有利です。
2/1からの東京受験が本番だとしても、1月の埼玉・千葉受験でも十分に行ってもよい学校は見つけられるからです。受験のチャンスが2期間あるようなものです。同様に、埼玉・千葉の東京寄りに住んでいる人も有利ですね。
逆に、埼玉・千葉の学校に通えない人は、1月受験が本当に練習受験になってしまいます。

がーん。中学受験塾は2月始まりだった…

私自身が小学生のときは小3まで公文、小4の夏から早稲田アカデミーに入っていたので、子供もそれくらいで大丈夫だろうとのんびり構えていたのですが…塾のカリキュラムは2月始まりでした。

別に最上位校を目指す訳ではないので、あんまり早くから塾に行かなくてもいい。というのは正しいのですが、ある意味では不正解です。
だって、カリキュラムは2月始まりなんだもん。うちの子、小4の6月に入塾テストを申込みに行ったら「集団には入れないので最初は個別で、追い付いたら集団に合流しましょう」って言われちゃったからね。入塾テスト受ける前に。

という訳で、急に焦っちゃいました。
カリキュラムが2月始まりなんて誰も言ってなかったような…まあ終わるのが小6の1月なので、必然的に2月始まりなのは分かりますよ。

なので、みなさんにも、やるなら2月から入ることをオススメします。
理想的には小3の2月からです。ここから入れば、集団授業の子たちと最初から一緒にできます。あまり遅くから合流すると転校生みたいになっちゃいます。

では、小4の2月(小5のカリキュラムから)ではどうか??
これはありと言えばありですが、少なくとも社会は小4で地理の大半が終わってしまっていて繰り返しの系統学習はないのが普通なので、地理はどこかでやっておかないとダメです。
また、算数は小5のカリキュラムでもやり直すのが普通ではありますが、小4の基礎知識がないとかなり進みがはやくキツいです。公立校での勉強しかしていないと、なかなかついていけません。うちの子が通っていたような中堅塾でもですよ。

塾選び

うちの場合は、特に医者になってほしいとか東大に行ってほしいとか、親の学歴コンプレックスとかそういうのがないので、家から徒歩ですぐの割と大手の中堅塾に行きました。
集団授業も個別もあって、上位は御三家を狙う子もいれば、のんびりやる子もいるという感じです。

都内の場合は、意識が高い家庭ではSAPIX、バランスのよい本気受験は早稲田アカデミーという感じでしょうか(偏見)。

最難関校狙いなどの本気の中学受験!というのでなければ、基本的には家から近い集団授業塾を探すのがよいと思います。
集団授業・個別授業の両方がある方がよいですね。最初、遅れて入塾する場合は最初から集団授業に入れなければ個別授業→集団授業という入塾の仕方もできますし、集団授業で苦手な科目を個別追加してサポートすることもできます(個別は高いけど)。

小6になれば塾を出るのが21時を過ぎるでしょう。
電車に乗って何十分もというところだと、家に帰るのが遅くなるし、危ないです。近ければ帰り道の心配は少ないですし、迎えに行くとしても親がラクでよいですよ。

私立中高一貫校受験 vs 公立中高一貫校受験(東京の場合)

この項目は東京の特殊性かもしれません。
東京では受験が必要な公立校の中高一貫校化が加速しています。私は中学受験と言えば私立受験と思っていましたが、塾では意外と公立(都立)受験クラスの生徒も多かったです。

中学受験塾に入るなら、私立受験コース・公立受験コースのどちらかを選ぶ必要があります。受験科目が全然違うので、勉強の内容も変わるからです。

私立中学の受験は「国語・算数・理科・社会」の4科目受験または「国語・算数」の2科目受験が一般的で、学校によっては算数1科目受験などの特化型もあります。
一方、公立受験の科目は、国語・算数・理科・社会の学力試験は行わず、「適性検査」「作文」「面接」「報告書」などの組み合わせから総合的に判断される、適性検査型の試験です。そのため、塾で公立中高一貫校受験のカリキュラムを選んだ場合、私立受験組とは全く違う勉強をします。

公立中高一貫校は学費が安いため狙う家庭も多いですが、大きなデメリットがあります。
まずは、適性検査型試験であり学力試験よりも成績のブレが大きくなりやすいこと、もう一つはチャンスが一度しかないことです。
公立中学受験は一斉受験で、1回しかチャンスがありません。私立はその気になれば午前・午後受験と10回以上受けられますが、公立中高一貫校の受験のチャンスは一度です。インフルエンザに罹ったら終わり。それまでの努力がムダになってしみます。きつくないですか??

実際には、最近は私立でも「適性検査型」の受験回を設定している学校が増えてきました。しかし、決まって募集人数が少なく、必然的に倍率が高くなります。
公立中学受験のための勉強をしていた子は、いきなり私立受験をしても合格しません。逆もまた然りです。

公立中高一貫校受験を目指す場合は、以上のことを中心としたデメリットを吟味しましょう。
塾にいた他の家庭を見ていて不思議に思ったのは、「学費が安い公立校しか考えていない」という人がそれなりにいたことです。

ふくろう
ふくろう

えっ塾に高い学費を払っているのに!?

確かに公立校は安いけど、それなら塾の夏期講習やらを削って家で教えてあげるなり、奨学金が取れる私立中学を探せばいいのに…と思った訳です。
正直、塾も小6でフルで講座を取ると年100万円近く掛かっちゃうので、学費の差額分以上出ちゃうんですよね。
それに、調べれば補助金もあります。東京では、高校は私立も無償化ですしね。近いうちに所得制限なしで東京は私立高校も無償化になる予定です。うちも該当。ラッキー(*´ω`*)

なお、これは私見ですが、「地域の公立校進学をすることは中学受験の失敗」です。行ってもよい中学だけ受験する。第1志望でなくてもよいから受験をクリアして進学する。高校受験はしなくてよい。これは成功ですよ。
逆に、中学受験をしたが行きたいところに受からず地域の公立校に進む、中学受験勉強をしたのに高校受験の勉強をしなければならないというのは、本人にとってつらすぎませんか??中学受験をして、高校受験をして、またすぐに大学受験の勉強??
中高一貫校に入れば、普通に学校の勉強だけやっていれば高2の春くらいまでは塾なしで遊んで暮らせる生徒が多いです。この期間、ラクをさせたいですよね。

私は、「この中学に受からないなら地域公立校に行け」と言ったり、本人にそう言わせるようなプレッシャーを与えることは、教育虐待の疑いがあると思っています。
広い視野と広い心を持って、行きたい中学、行ってもよい中学はたくさんあるということを家族で共有し、子供がプレッシャーを感じないようにしてほしいですね。そして、中高一貫校に行って楽しい学生生活を送らせてあげたいと思います。

4科目受験 vs 2科目受験

最近は、私立中高一貫校受験で国語・算数の2科目で受験できるところが増えています。
特に同じ日の午前・午後受験が増えてきていて、午前は4科目受験→午後は2科目受験というパターンも多いです。

理科・社会を含めた4科目受験よりも2科目受験の方がラクなのでは…と思いますが、少なくとも小4や小5の初めから始めるのであれば、4科目受験が無難だと思います。

一般的には4科目受験よりも2科目受験の方が偏差値が高くなります。これは2科目を集中して勉強して受ける子がいるので当然かもしれませんね。
理科・社会が得意かもしれませんし、2科目受験が可能な受験でも4科目受ければ2科目・4科目のどちらかが合格点ならば合格ということもあります。

2科目受験の大きなデメリットは、中学に入ってから4科目受験で入ってきた生徒に理科・社会で大きく差を付けられていることです。
算数は中1で数学になり1からやりますが、国語はほぼ小学校の延長ですし、理科・社会も小学校で得た知識はそのまま使えます。2科目受験で入った場合、中学に入ってから理科・社会は頑張らないといけません。

算数のみの1科目受験も増えていますが、やはり偏差値は高くなり算数だけ得意という子同士の戦いになることが多いイメージです。
算数だけ得意という場合で受験は算数1科目受験にする場合でも、小学校のうちから国語だけはしっかりやっておくことをオススメします。国語は全ての科目の基本というか、国語ができないと教科書の読解力や考える力、書いて表現する力が養われません。

4科目受験にするか2科目受験にするか、結構重要なので塾に入る前にしっかり情報収集して話し合いをしておくのがよいです。

小4の6月に塾+Z会でスタート!

うちは中学受験を始めたのが小4の6月です。
先述の通り、塾のカリキュラムは2月始まり。塾では集団授業には入れず、個別からのスタート→追い付いたら集団授業に合流する流れとなりました。
塾は家から徒歩で行けるのを重視して、中堅塾です(非公開)。入ったのは国語・算数のみです。

娘からするといきなり中学受験の勉強を始めるのはかなりの抵抗があり、話し合いの結果、2科目は塾で、2科目はZ会通信を使って私が教えるということで決着したのです。

理科・社会はZ会通信の「中学受験コース」を始めました。
iPadを用意して映像授業を見て教科書に書き込み→問題を解く→添削。これ、子供一人でこなすのはかなり大変で、親のサポートとタイムキーパーをするのが必要です。
振り返ると、Z会通信の「中学受験コース」は授業が多いのに比べて問題演習量が少なすぎて、あまり定着しませんでした。Z会通信でやり切るなら問題集を追加してやるのがよいでしょう。
ただ、うちの場合は最初から4科目とも塾にすればラクだったと思っています。Z会通信の方が安いですけどね。

という訳で、塾+Z会を始めたタイミングで、Twitterで #ふくろう親子の中学受験 のタグを作って発信を始めました。

小5の2月に4科目の集団授業に合流

小4の12月には国語・算数は集団授業の進みに追い付きました。
国語は小4の2月?から集団授業に合流、算数は個別の先生を気に入り過ぎていたため現状の個別維持。

Z会通信の「中学受験コース」理科・社会、特に理科は小5になると急に分量が増えて、1か月100ページ以上。内容は多いがZ会では問題演習が足りない。
このまま小6までは難しいと本人も納得して小5の5月から理科・社会も塾の集団授業に合流。社会は地理が終わったタイミングでキリがよかったのですが、理科は塾によって終わった項目・終わっていない項目にバラツキがあり、Z会→集団授業の移動がかなり難しかったです。

可能であれば理科・社会も最初から塾でやるのをオススメします。
理科は小4で全範囲を簡単にさらっと、小5で全範囲をきっちりやるカリキュラムが多いと思うので、負担になる場合は小4の2月からでよいかもしれません。社会は小4で地理、小5・小6で歴史・公民分野で連続カリキュラムが普通だと思うので、小3の2月から入っていた方がよいと思います。それか、地理は自宅で頑張って、歴史から合流など。

算数は個別がいいと言っていた娘を説得し、小5の2月(小6カリキュラムの始まり)から、ようやく算数も集団授業に合流。
私の手はだいぶ離れましたが、理解度確認、丸付け・解き直しは一緒にやっていました。親の関わり方については、次の項目で考察します。

親の関わり方 3つの型

中学受験は親のサポートが大切です。
親がどれだけ時間を掛けられるかによりますが、中学受験における親と子の関わり方は、3パターンあると思います。

「塾にお任せ型」「親塾型」「伴走型(ハイブリッド型)」の3つです。
なおこの名称は私が作ったものです(;^ω^)

塾にお任せ型

両親共働きの場合や両親が中学受験経験がない場合、教えられない場合は、「塾にお任せ型」になります。

この場合、塾選びが重要です。
塾のスタンスにも色々あって、塾にお任せください!というところもあれば、親の家でのサポートが大事ですというところもあります。入塾前に確認しましょう。
塾にお任せ型の場合は、Z会通信のような通信型はまず無理です。余程の目的意識を持った子供でないと、期間内に自分で動画を見て、問題を解いて…ときちんとするのは難しいので、通信は親のサポートとペース管理が必要です。

ドラマ化もされた中学受験マンガ「二月の勝者」を読んでみてください。
台の「桜花ゼミナール」は、中堅上位の塾の典型的な例だと思います。ライバル校の「フェニックス」はSAPIXがモデルだと思われます。
塾と親の関わり方が分かると思います。親も子もどちらも楽しめます。
合格に必要なのは、父親の経済力と母親の狂気」というセリフが有名ですね。

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ただ、「塾にお任せ型」にはデメリットがあります。
系統学習は塾にお任せでよいのですが、塾は過去問演習・解説まではやってくれないということです。

中学受験では…というかほぼ全ての試験に言えることですが、受験対策で一番大事なのは過去問演習です。
過去問演習は小6の夏休み明けから始めるのが一般的ですが、夏休み以降は問題集の難しい問題に挑戦するのではなく、基礎的・標準的な問題を確実に取れるようにしつつ、過去問をどんどん進めるべきです。
「塾にお任せ型」だと、親が過去問の解説をしてあげることが難しいです。過去問集は売っていますが、解説はさらっとのことが多い。子供だけで過去問演習→やり直し→いつもの教科書に知識を落とし込むという一連の作業をするのはハードルが高いです(大学受験でもできない学生が多い)。

過去問演習の段になって「なんで第4志望の学校なのに合格点を取れないの!?」と怒り狂う親が出てくるのは、「塾にお任せ型」が多いと思います。
後述の「親塾型」「伴走型」ならば子供の実力を把握しコミュニケーションもできているので、こうはなりにくいです。

「塾にお任せ型」であれば、過去問演習の際に塾がどれだけサポートしてくれるのか、先生にいつでも質問できる自習室・自習時間はあるのか、過去問演習の解説をしれくれる体制はあるのか?を予め聞いておくとよいでしょう。

親塾型

「下剋上受験」というドラマ、「親塾型」の中学受験の例としてかなりオススメです。

原作はほぼノンフィクションの小説。ドラマは2017年にTBSで放映されました。父親役が阿部サダヲさん、母親役が深田恭子さん。
両親が中卒の家庭で、最難関中学を目指すという物語です。塾には入らず、父親が自宅で全部教える親塾型の受験。私はリアルタイムで見ていましたが、本当に面白くて、中学受験を親子で楽しもうという気になれます。

残念ながらサブスクで見られるサービスはないようです。

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「下剋上受験」原作小説


TSUTAYAやGEOに行けばレンタルがあるかもしれません。

親塾型は、両親どちらかが専業主婦(夫)でないと難しいです。
親が子供に教えるのは楽しそうですが、実際にはトラブルも多くなります。他人の子供には優しく教えられても、自分の子供が簡単なことを理解できなかったりすぐ忘れてしまったり、同じミスを繰り返してしまうと、「なんでこんなことも分からないんだ!!」と怒ってしまうでしょう。
親の期待や焦りが大きくなりやすく、親塾はうまく機能することは少ないのでは…と思います。中学受験をきっかけに家族関係が悪化してしまっては本末転倒です。
ドラマ「下剋上受験」では、この辺りの葛藤がしっかりと描かれています。

また、親塾型だと周りの生徒と比較、競争することがないので、どうしてものんびりしてしまいがちです。やる気の維持も、塾に行くのに比べると難しいでしょう。
みんなが受験勉強をしている環境なら私も頑張ろうとなりますが、塾に行かないと、受験勉強をしているのが私だけ…となってしまいます。
これも地域差が大きいですが、私の娘の公立小学校では、中学受験をしたのが学年で5人しかいませんでした。東京の文京区・港区や神奈川の武蔵小杉辺りだと中学受験をする子の方が多いとも聞きますが、都内でも地元感が強い地区では中学受験をする子は少ないです。

親塾型は、「塾に行かせると学費まで払えなくて公立受験一本になってしまう」「どうしても塾に行きたくないが親が教えてくれるなら中学受験をしたいと言っている」など、特別な理由がある場合のみ選択すればよいと思います。
一応、親塾型で使うべき教材は、後ほど紹介します。

うちの場合は、中学受験を始める話が出たときに娘にドラマ「下剋上受験」を見せたために、私が家で教えるならやると言われてしまいました。
中学受験は私が始めた物語なので、我が家での担当は私です。私は週4勤務で週3日は休み。当時は時間の余裕がかなりありましたが、さすがに親塾は無理なので、塾+家でのサポートの「伴走型」を目指しました

伴走型(ハイブリッド型)

私がオススメするのはこれですね。伴走型。
塾+親のサポートをするもので、私もこのスタイルで行いました。

あまり大変ではないくらいの中堅塾に週2~3行ってもらって、親は子供が何をやっているのかを確認しておく。教科書の内容・例題は見ておいて、親も理解しておく。覚える必要はないですよ。
小4・小5くらいは宿題の丸付けとやり直し、理解度チェックを一緒にやりました。小6になると丸付けとやり直しは自分でさせて、その後に理解度を確認しました。
分からないものは全科目解説しました。小6になると子供の方が繰り返し回数と演習量が多いので親は勝てなくなってきますが、親は解説を読んで理解して、子供に分かりやすく伝えられれば十分だと思います。

大事なのは、塾の教科書・プリントで使ったやり方に沿って教えることです。

大人はつい「これは方程式でやればすぐ解けるのに…」と思ってしまいますが、方程式を教えようとするのは悪手です。小学生にとって、不明な数をxと置くという概念は意外と難しく、また全ての○○算を方程式で解くには正負の計算、-3(x + 5)のような()を外す計算、二次方程式まで出てきてしまうこともあり、ここまで全部教えないといけなくなります。
小学生で習う○○算や面積図は、方程式を使うと難しくなる計算を、簡単な図表と計算に落とし込むテクニックで、素晴らしい方法です。難しい問題への対応も、小学生流のやり方の方が応用が効きます。
いつもは母親が教えているのに、たまに見た父親が「これは方程式で解くといいよ~」なんていうのは避けてくださいね。

その他の科目についても、塾で習ったやり方を把握して、それに沿って教えてあげましょう。

この役は、両親どちらかに絞った方がいいです。
両方が見ると、違うやり方で教えてしまうかもしれませんし、両親とも教えると負担になってしまいます。この辺りは予め家族で相談しておくとよいと思います。

伴走型の大きなメリットは、過去問演習がとても効率的になることです。
塾任せ型でも述べましたが、中学受験前の学習で一番大事なのは過去問演習です。小6夏休みを過ぎたら、難しい問題にチャレンジするよりも、基本問題・標準問題を繰り返し解けるようにして、後はできるだけ過去問を解いた方がいいです。

塾+親のサポートがある伴走型のスタイルでは、過去問演習からの丸付け、解き直し、解説を親を親がサポートできます。過去問演習・解説は、塾の集団授業ではなかなか対応が難しく、また自分で全部やれというのは小学生には酷な話です。
それまでずっと親がサポートしていたなら、過去問のサポートを無理なくできるでしょう。

中学受験勉強のコツ

中学受験の…というよりは全ての試験、資格試験にも通じるものです。

  • 教科書・問題集を何冊も買わない。
  • できるだけまとめノートを作らない。
  • 成績が伸びてもやることを増やさない。

教科書・問題集を何冊も買わない

まず大事なのは、教科書・問題集を何冊も買わないことです。
塾に入っているなら塾で使っている教科書・問題集に絞ること。プリントや模試その他で色々な問題に出会いますが、そこで出会った知識は全て一冊の教科書に書き込み、必要な情報はこの一冊を見れば分かるという環境を作りましょう
あれこれ何冊も買うと知識が分散して、忘れたまま放置することも増えてしまいます。
勉強時間には限りがありますし、小学生後半の時間を受験勉強だけさせる訳にはいきません。できるだけ効率的に合格を勝ち取るためには、これと決めた一冊を徹底的にマスターするのが近道です。

また、問題集は何冊も手を出さないことです。一冊を繰り返し解き、完璧にしましょう。
基本的には、塾で使っている教科書に対応した問題集一冊で十分です。志望校のレベルが高い場合は、これに加えて上位のものをもう一冊くらいまで。何を選ぶかは、塾の先生に相談して決めましょう。
市販のものをあれこれ中途半端にやっても、なかなか身に付きません。

できるだけまとめノートを作らない

特に理科・社会ではまとめノートを作る人が多いですが、私は中学受験に限らず全ての試験で、まとめノート作りは時間のムダだと思っています(批判はあるでしょう)。
優れた教科書・市販本がたくさんあります。自分でノートを作らなくても、教科書に追加の知識を書き込めばオリジナルのノートになります。

まとめノート作りをするとそれ自体に時間が掛かり、きれいに作ることが目的になる場合もあります。
ノート作りよりも教科書の読み込み、基本問題を完璧にすることを心掛ける方が効率的です。これは親の勉強体験によっても意見が分かれると思いますが、まとめノート作りにかかる時間と比較してみてください。

成績が伸びてもやることを増やさない

「一生懸命勉強して問題集が終わったり成績が伸びたら、やることを増やされる」と思っている子供は多いです。うちもそうでした。
実際に、欲が出てそのようにしてしまう親もいるでしょう。

しかし、中学受験はとにかく上のレベルを目指せばよいというものではなく、子供に合った中学に入れればそれが成功なのです。問題集が終わった、成績が上がったからと言って、上のレベルにstep upすることは必須ではありません。

私の家では、「問題集が終わっても成績が伸びても、小6までにやるのはこれだけ」と、小5くらいの段階で全ての量を示し、娘と話し合っていました。
頑張って早めに終わらせてもやる量が増えないと理解すると、ちゃんとやってくれるようになるかもしれませんね。

国語・算数・理科・社会の勉強法

早い段階から意識したいこと、勉強における鉄則にしていたことを紹介します。
特に国語の長文読解、算数の計算ミスについては小4から本人が意識できるように繰り返し教えておくとよいと思います。

なお本項で述べる対象は、中高一貫私立中学受験です。

国語

国語の入試問題は、長文読解(主に説明文・物語文)、文法、漢字から成ります。

文法は塾の教材を繰り返して自然に覚えていくでしょう。

漢字は、止め・跳ね・払いを意識して、できれば親が採点してあげるとよいです。実際の入試の採点はblack boxですが、単にきれいに書けているだけではダメで、正しく書けている必要があると言われています。

長文読解で大事なことは、「答えは全部文章に書いてある」です。これは大学受験でも同じです(たぶん)。
選択肢が一般的なことであっても、文章に書いていなければ×です。逆にちょっと変だな?と思うことでも、文章に書いていれば○です。一つ一つの選択肢について、なぜ○なのか(文章のどこに書いてあるのか)、なぜ×なのか(選択肢のどの部分が文章と矛盾するのか)を、全て確認するようにしましょう。
これができれば、国語が得意になります。できなければ国語は苦手科目です。
普段、意識して本を読む必要はありません。読書が好きな子でも国語が高得点とは限りません。国語が得意な子は、「答えは全部文章に書いてある」と意識し、本文に根拠を求める子です。

また、最近の受験は記述の配点が増えています。
国語だけでなく、理科・社会でも記述の問題が多いです。社会は単に知識を問う問題は減っています。小4のうちから、記述問題を書く訓練をしましょう。
記述は自分での採点が難しいです。塾以外の分は親が採点して、こうすればよい、ここを書くべきと毎回指摘し、ブラッシュアップしたものを自分の言葉で書いてもらいましょう。

記述問題でも、基本は「答えは全部文章に書いてある」です。
「自分の考えを述べなさい」という問題形式以外は、答える内容は文章に書いてあることを根拠にして、写しながら回答を作ります。自分の言葉で自由に書くよりも、文章を引用しながらまとめる方が点数がよくなるはずです。

「答えは全部文章に書いてある」の鉄則。まずは親が理解し、子供に伝えてください。

その他、私が娘に繰り返し伝えていた基本事項、テストで注意することのまとめです。

  • 最初に全ページをさらっと見て時間配分。
  • 漢字・文法問題から解く。
  • 問題文をしっかり読む。何を聞かれているのかを理解して間違えないようにする。
  • 答えは「本文に書いてある」のが基本
  • 問題文の条件に印をつける。何を聞かれているのか。
    「書きぬいて」「~を使って」「○○文字以内」などに線を引く。記号で答えるのに漢字で書く、選択肢がひらがな→漢字で書く必要があるのに書かないなどの不注意をなくす。
  • 記述問題は必ず主語を入れる。主語がないと減点になると心得る。
  • 記述問題の文末に注意。「~こと」「~から」など。
  • 全然分からない問題はひとまず飛ばして最後に取り組む。
ふくろう
ふくろう

参考にしてください!

算数

算数の入試問題は、大問1は計算問題、大問2は小問集合、大問3以降が大問?のことが多いです。

まず、計算問題対策。
計算力は計算問題だけでなく、小問、大問の基礎になります。計算力なくして合格なし!(ふくろう作)。

娘は小4の6月に塾に入る前には進研ゼミしかやっておらず、公文をやっていなかったので、計算演習が圧倒的に足りませんでした。計算ミスも多かったです。
掛け算・割り算の筆算、分数・少数の計算…入試では複雑な計算を速く、正確に解くことが求められます。公文をやっていた子は大丈夫だと思いますが、塾に入る前に公文などで計算量が多くなかった子は、計算力が足りません。

塾のテキストや宿題でも計算問題があると思いますが、計算ミスが多い場合には、特に対策をする必要があります。
具体的には、公文の計算テキストです。うちは小5いっぱいまで掛けて公文小6までやっていました。かなり進みが遅いですが、計算力の低さは致命的なので、これは外せません。
まだ塾に入っていないなら、小3か小4までには公文計算の小6まで終わらせておくことをオススメします。

このシリーズはよかったです。計算は繰り返し学習が本当に大事です。
計算力が低い場合は、小3~小6まで、塾の進みと並行してやっておきましょう。
単位・図形のシリーズもよいです。うちはこれもやりました。

計算力を高める上で大事なことは、本人に「計算ミスは致命的なミス」と自覚させることです。
よく「ケアレスミス」と言いますね。ケアレスミスと言うと軽いミスのように聞こえますが、計算ミスによるミスは致命的なミスです。中学入試の算数の問題は答えだけ書くものが多く、全然分からなくても、最後の計算でミスをしても、同じ0点です。1か所でも間違えれば×になるのが算数の問題です。

「計算ミスは致命的なミス」
これは親も子も意識して、早いうちから計算の速さ・正確性upを心掛けてください。

算数は、基本的には塾で使っているテキストの例題・基本問題をしっかりと理解し、標準的な問題を繰り返して確実に解けるようにすればよいと思います。
余程の上位校でない限りは、難問奇問を解くよりも標準的な問題を確実に解く方が点数が上がるはずです。

既に述べましたが、方程式を使うなどの方法は試さず、塾で教えてもらった方法で問題を解くようにしましょう。
あとは、図を分からなければ図を描くことが大事ですね。中学受験の算数では図を描いて分かることが多いです。毎回同じように図を描く訓練、分からなくても図を描いてみるような習慣作りが大事です。

算数は、解けない問題は解説を読んでも分からない…ということが多いため、親または塾のサポートが必要になります。親が教えられる伴走型受験の場合は、勉強の進み具合を確認しながら一緒にやっていきましょう。

私が娘に繰り返し伝えていた基本事項、テストで注意することのまとめは、以下の通りです。

  • 最初に全ページを見て時間配分。簡単な問題から解く。
  • 問題文をよく読む。
  • 図を描く!すぐ分かる問題以外は図を書くのが基本。
    図を描いても分からないかもしれないが、とにかく書いてみる。
  • 分からないのに図が書いていないのはダメ。すぐに分からなければまず図を描いて考える。
  • 頭で覚えることを可能な限り排除する。とにかく情報を全てメモに書く。
  • できるだけ筆算でやり、明らかに分かるもの以外は暗算をしない。計算式は省略しない。消さずに残しておく。
  • テストは難しい問題に時間を掛けるより、できた問題の見直しをした方が良い。検算ができる問題は検算のやり方で見直しをする。

理科

理科は、物理・化学・生物・地学範囲から成ります。

理科の勉強は、特に一冊の教科書をやり込むことが大事です。
塾の教科書を基本にして、追加の情報があれば教科書に書き込みましょう。問題集は、使っている教科書準拠のものを基本に。あれこれ手を出さず、一冊の本を完璧に仕上げるのを優先しましょう。中学受験は掛けられる時間が少なく、思ったほど問題演習をできません。

化学分野、特に溶解度の問題、中和反応(塩酸+水酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム+塩酸)は、親のサポートが必要だと思います。ここで躓くと点を取りにくいので、繰り返し教えて得意分野になるようにしましょう。
物理では電池や電流関連、地学では太陽・月・星座が躓きやすいと思います。

理科のテストでの注意点は以下の通りです。

  • 最初に全ページを見て時間配分。簡単な問題から解く。
  • 問題文をよく読む。「○○」「○○」という言葉を使ってなど。
  • 記述は必ず主語を入れる。主語がないと減点になる。
  • 図を描く!
    図を描いても分からないかもしれないが、とにかく書いてみる。
  • 頭で覚えることを可能な限り排除する。図に問題文の情報をを全て書き込む。

社会

社会は、地理→歴史→公民の順番で進むのが一般的です。

地理では、まず都道府県・県庁所在地を完璧にしましょう
ネットで検索すれば白地図が出てきます。都道府県が分かっていないと情報が入ってこないので、できるだけ早い段階で都道府県・県庁所在地、場所、形を覚えてしまいましょう。

社会は、模試や過去問で知らない知識が無限に出てきます。
これも教科書一冊に絞って、知らない知識は書き込んで、情報を一か所に集約しましょう。情報が散り散りになっていると、うまく復習できません。

親世代の受験よりも、単純に知識を問う問題が少なくなっています。
なぜそうなのか、また与えられた図表から何が分かるのか…小4のうちから、記述問題を書く訓練を続けましょう。記述問題は親が丸付けをし解説、十分な回答を書き直してもらうのが理想です。

社会のテストでの注意点は以下の通りです。

  • 最初に全ページを見て時間配分
  • 記述問題は、問題文の条件に印をつける。「○○」「○○」という言葉を使ってなど。必ず主語を入れる。

塾に行かない場合の教材

塾に行かない場合、本屋で参考書・問題集を買うのが普通だと思いますが、私は、中堅以上の塾でよく使われている教科書を買って自宅で進めてしまうのがよいと思います。

具体的には、塾船用教材の「新演習シリーズ」です。
検索すると、いくつかのサイトで個人でも購入することができます。

塾専用教材|Juku Suite エデュケーショナルネットワーク小学生/小学生 通年教材/中学受験新演習 (edu-network.jp)
塾専用教材|Juku Suite エデュケーショナルネットワーク中学受験 計算日記 小5上: 小学生 (edu-network.jp)

算数:新演習・実力アップ問題集・計算日記
国語:新演習・漢字日記
理科:新演習・実力アップ問題集
社会:新演習・実力アップ問題集

4科目、これを繰り返して完璧にすれば、首都圏模試で偏差値65、四谷大塚模試で偏差値60くらいまでの中学なら合格できるはずです(超私見)。
「親塾型」の場合は、参考にしてみてください。

外部模試

私たち東京の親世代は、外部模試と言えば四谷大塚だったと思います。
私は早稲田アカデミーに加えて、毎週四谷大塚の日曜テストを受け、数か月に1回の模試も受けていました。今考えると、かなりハードですね(;^ω^)

東京の場合、今は首都圏模試・四谷大塚・日能研・SAPIX模試の4つが有名です。

首都圏模試は中堅校~易しめの志望校に適し、問題は割と簡単です。
四谷大塚・日能研は標準レベル…とされていますがかなり難しいですよ。私が伴走型で教えていましたが、難しいと感じるレベルです。個人的には中堅上位~上位校受験でも四谷大塚で十分だと思います。
SAPIX模試は少し特殊で、上位校志望の生徒が集まっています。

母集団が異なるので、受ける模試によって偏差値に差が出ます。
イメージとしては、首都圏模試で偏差値60だと四谷大塚・日能研で偏差値50ちょい、SAPIX模試だと偏差値45くらいという感じです。
同じ中学でも偏差値表を見ると全然偏差値が違います。

偏差値50~65くらいが出るのが適切な模試だと感じます。母集団の端っこの方にいると、なかなか効果判定がしにくいですよね。
うちは小4・小5は首都圏模試を受け、小6は四谷大塚模試を受けました。
お住まいの地域によって有名な模試があると思うので、特徴を調べてみてください。

模試で一番大事なことは、見直しをすることです。

模試は「できないところを教えてくれるチャンス」です。
結果だけ見て解きっぱなしにすると模試を受けた意味が半分しかありません余程の目的意識が高い子でないと、模試のやり直しを計画的にできないでしょう。
模試のやり直しは、親がサポートしてあげてください。「親塾型」「伴走型」の家庭なら、模試のやり直しはスムーズに行えるでしょう。

新しい知識は、メインの教科書に書き込んで、自分のものにしましょう。

教育虐待について

親子で中学受験をするなら、教育虐待については知っておかなければなりません。
この辺りで触れておきましょう。

中学受験は、結局は親が子供に「これをすれば将来子供が幸せになる」「苦労させないように中学受験をさせたい」からさせるんですよね。

子供の幸せのためにさせた中学受験のはずなのに、中学受験が原因で親子関係が悪化してしまう話はよく聞きます。私も怒ってしまうことが度々ありましたが、その度に後悔しました。

教育虐待と言うと、「お前は出来損ないだなどの暴言を吐く」「問題が解けない子供に繰り返し怒る」「殴る」などの明らかなものもありますが、

  • 親が「絶対○○中学!」と決める。
  • 第1志望しか受けさせず、第1志望以外なら公立校に行った方がましと言う。
  • 「○○中学に行かないと人生が台無しになる」などとプレッシャーをかける。これは親自体がそのように思い込んでいる場合がありそう。

なども教育虐待の疑いがあると思います。

中学受験をするからには、どこかに合格→進学させてあげましょう。
第1志望に合格できる生徒は全体の3割ほどらしいです。「絶対第1志望!」という気持ちは分からないでもないですが、はっきり言ってどの中学に行くかで人生は全く決まりません。
もし親が本気でそこまで中学が大事だと思っているのなら、親が考えを変える必要がありますよ。

中学受験の失敗は、頑張ったのにどこにも受からずに地域の公立校に行くことだと思っています。
その場合、小学校では中学受験勉強、中学に入ると高校受験勉強、高校に入ると大学受験勉強となり、ちゃんと遊ぶ時間が取れません。中学受験をするなら、中高一貫校で高1くらいまではゆったり過ごさないと大変です。

そのためには、親の視野が広くなることが大事です。
繰り返しますが、親世代の中学受験の頃とは異なり(当時の私が知らなかっただけかも)、今は偏差値が低めでも中の教育が良い学校はたくさんあります。
家から近くて高偏差値でかっこいい!中学に入ってほしい気持ちは分かりますが、そこじゃないと失敗としてしまうのはよくありません。最低でも行きたい学校を3つほど用意して、「どこに行っても受験は成功!」という認識を親子で共有しておくと、家族関係が良好のまま保たれやすいと思います。

最近は午前・午後受験が当たり前です。午前4科目受験→午後2科目受験を駆使すれば、埼玉1月受験を入れると10回以上受けられます
大抵は、同じ中学を複数回受験すると受験料は割引もあります。
第1志望よりも偏差値が5~10程度低い学校を滑り止め、かつ行ってもよい学校として確保しておき、どんな結果でも成功と呼べる環境を作ってあげましょう。

教育虐待については、以下の2冊がオススメです。
自分には関係ないと思いますが、中学受験に向き合う、子供の幸せを願う熱心な親ほどリスクがあります。この本を手元に置いておくとストッパーになります。親子のために、ぜひご一読を。

叱る必要があることは?

ものの本では「怒るのは感情的、叱るのは理性的」と書いてあるので、ここでは「叱る」と書いておきましょう。怒っちゃうことも度々ありますけどね。反省。

問題を解けなかったり、覚えられなかったり、試験の結果が悪かったりということで叱ってしまうと、どんどんやる気がなくなってしまいます。
勉強をしなかったり、塾に行きたくなかったり。そういうこともあるでしょう。

うちでは、以下の場合に叱る(怒る)よと予め共有していました。

  • 分からないことを放置して次に進もうとする。
  • 基本からやり直さないといけないときに、やり直さない。
  • やり直しをしない。
  • 親子で決めた基本的なルール(問題文の指示に線を引いて指示通りに書く)が全然できていないとき。

などです。

「基本からやり直さないといけないときに、やり直さない」というのはあるあるだと思います。
本人は、間違えた問題は分からなかったけど、基本的なことは分かっていると思っている。でも親から見ると基本がぐらついているから応用が解けないのが分かる。こういう場合は、私の言うことを信じてもらって、嫌々でも基本からやり直しました。そうすると、応用問題もすっと分かるようになることが多かったです。
これは、普段から子供の勉強を見ていないと難しいですけどね。

遊ぶ時間を確保してあげよう

平日は学校に行ってから週3くらいは塾。塾に行かない日は家で勉強。土日も基本的に勉強が中心…というのはつらすぎます。
受験直前の3か月くらいはそれでもよいかもしれませんが、少なくとも直前期以外は遊ぶ時間を確保してあげないと。

うちの場合は、受験直前まで、週1は友達と遊びに行かせていました。
日曜日は、基本的には勉強なし。宿題ややることが終わらなかった場合、残った分を日曜日にやるルール。さすがに6年生の後半になると日曜日も勉強することが多かったですが、基本スタンスは遊ぶ時間確保を大切にして、勉強中心になってしまった日もSwitchで一緒に遊ぶ時間を作ったりしていました。

さらに、うちは原則20時以降は勉強させないルール(親のルール)です。

ずっと勉強しないと受からない。遊んでいる余裕なんてない!
というのであれば、その志望校は高すぎだと思う
んです。そこまでしてその中学に行く理由なんてないですよ普通は。私のように小学校のときから将来医学部に入りたいというのであればそれなりの中学に行きたいというのはありますが、割と特殊な事情です。
普通は、どの中学に入るかで人生は変わりません。

同じ勉強時間でも、成績を上げる。それには、勉強の効率化が必要です。
子供よりは親の方が勉強の経験がある。失敗もしている。親は子供に、効率のよい勉強法を教えてあげましょう。
最短の勉強時間で、効率よく合格を勝ち取る。

かっこいい~!

学校説明会・見学

学校説明会は現地はもちろん、最近はネットでも見られるところが多いです。
小5までにパンフレットを取り寄せ、受けそうなところは学校説明会を見ておきましょう。親だけでなく本人も見るとモチベーションが上がってよいです。

第3志望くらいまでは、受験本番までに学校説明会または文化祭で学校に行くとよいですね。特に文化祭は楽しそうな在校生の姿を見られて、「ここに入りたい!」と思う生徒が多いようです。

学校によっては「受験対策説明会」があります。
これは、ぜひ親子で行きましょう。模擬的な受験問題を解いて、学校の先生が解説をしてくれるところもあります。記述問題の配点が高い(市販過去問集の予想配点よりかなり高い)から記述は何でも書いてみようとか、実践的なアドバイスをくれます。

「受験対策説明会」では、試験に出る範囲をドンピシャで教えてくれる中学もあります。例えば、埼玉の開智中学校・開智所沢中学校。ここは事前のyoutube動画でかなり具体的に問題を教えてくれます。例えば算数では「大問2は池の周りを回る問題です。池には橋が架かっています…」など。開智中学校はうちも受けて、無事に一般受験・特待生受験も合格したところです。

事前対策が重要だったので、本記事の最後で対策を詳しく紹介します。

過去問演習

過去問演習の基本

さて、小6の夏休みを過ぎたら、過去問演習ですね。
これまでに、教科書の例題・基本問題・標準問題などの基本的な内容を繰り返し行い基礎を固め、苦手分野は潰しておきましょう。

塾の方針にもよりますが、小6の9~10月には軸足を過去問演習に移した方がよいと思います。

第1志望だけでなく、第2・第3志望、滑り止め校も含めて最低三年分以上、第1志望は最低5年分はと来ましょう。第1回・第2回試験など複数回受験がある場合は、問題集(声の教育社)にある全ての回を解いてみて、傾向を探ります。

いきなり第1志望校の過去問を解いてもぼろぼろなので、まずは滑り止め校から解いて、徐々にステップアップしていきます。
最初は滑り止め校の問題でも合格最低点に届かないかもしれませんが、9月や10月の段階では焦る必要はありません。受験のためのカリキュラムは夏休み前までに一通り終わって、夏休みで総復習と演習、9月から本番までは総復習と過去問演習。小6の9月から本番までの伸びは凄まじいです。
本番までに合格最低点に届いていればよいのです。点数が取れないからと怒ったり過度な負担を掛けたりするのはやめましょう。

巷のブログでは「第1志望は最低10年分やる!」というようなことも書いてありますが、そこまでやる必要はないと思いますよ。そんな昔のから同じようなのは出ないでしょ。
それよりは、第2志望以下の過去問をこなす方がよいと思います。

大切なのは、過去問のやり直しをすることです。
過去問演習のやり直しは集団授業塾では限界があるので、生徒・家庭が主体となって行う必要があります。ここで「親塾型」「伴走型」が有利になります。
過去問のやり直しは、科目ごとにノートを作ってもいいかもしれませんね。
新たに出てきた知識は、全ての知識を書き込むと決めていた一冊の教科書に書き込んで追記しておきましょう。

過去問の準備は親がやってあげよう

ふくろう
ふくろう

差が付くワザを紹介します。

受ける可能性がある中学は、「声の教育社」の過去問を全部買っておきましょう。
過去問は3~5年分収録されていますが、もし小4のうちに受けそうな志望校があれば、その段階でも買っておきましょう。小6でも買えば、合計5~7年分くらいが手に入ります。

受験ブログなどを読むと、「過去問の用意は親の仕事。毎日コンビニのコピー機を独占してもう大変~(@_@)」みたいなことが書いてありますね。
なかには業務用のコピー機をリースする家庭もあるとか…

そんなことをする必要はありませんよ。
過去問は裁断してスキャンしましょう。PDF化しておけば、驚くほどきれいに印刷できます!うちはこれをやっていたので、あまり時間が掛からず、過去問はやりたいときにぱっと印刷できました。

「過去問は実際のサイズで」にこだわる人がいますが、裁断→スキャンしてPDF化しておけば問題はA4で印刷できるので、算数は片面、国語・理科・社会は両面印刷して2か所ホチキス止めすれば実際の問題とほぼ同じにできます。
回答用紙は実際のものより小さくなりますが、別に回答用紙はA4でも問題ないでしょう。模試では大きいサイズで慣れているんだから。

オススメの裁断機・スキャナーはこれです。もうこれ一択。
この裁断機は一度に40枚までと大量には切れませんが、手を切ることがないので、安全面でもとてもオススメです。

Amazon商品ページから引用

ドキュメントスキャナーはScanSnap一択と言ってよいでしょう。
毎分40枚(80面)の両面スキャン。いくつかバージョンがあるので、比較検討してみてください。

Amazon商品ページから引用

ちなみに、A4印刷で両面印刷ができるプリンター&コピー機のオススメはこれです。
インクジェット機の中でもコスパ最強。モノクロ印刷は1枚約0.4円、カラー印刷は1枚約1.0円というケタ違いの低コストです。低コストと言えばこれ。スキャナーとFAXも付いている複合型。スピードも十分ですよ。
うちはずっとこのシリーズを使っています。

市販されていない過去問を手に入れよう

学校説明会に行くと、市販されていない過去問を売ってくれるところがあります。
例えば、声の教育社の過去問集では扱っていない第2回日程の問題、午後受験の問題、特待生受験の問題など。これは志望校ならば是非手に入れてほしいです。やった子との差が付いちゃいますからね。

私が行った説明会で誰かの一人で来ていたお父さんが現地で過去問を買っていたのですが、「現金がなくて…PayPay使えますか?」とか言ってました。完全なる準備不足ですね。全く何をしに来ているんだか。子供がかわいそうです。
「はい、使えますよ」と学校の方。使えるのかーい!!

なお、学校が販売する過去問はたいてい、答えはありますが解説がありません
「親塾型」「伴走型」の家庭であれば、一緒に解いて調べて、解説してあげましょう。全部自分で調べて解いてねというのは酷です。また受験前は忙しくて本人はそんな暇はありません。

有名校であれば、ブログで解説をしていたり、noteで解説を販売していることもあります。
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過去問の進捗管理・やり直し・傾向と対策は親子一緒に!

どの日の何時からどこの過去問を解くかは、親子で相談して決めましょう。

過去問の計画、進捗管理は表にして、親子で相談して管理しましょう。こういう管理を自分でできるようにならないと…なんていうのは中学に入ってからでいいです。
忙しい中学受験直前は、過去問の準備、進捗管理は親が主導してあげて、子供は勉強に集中できる環境を作ってあげましょう。

丸付けは親がやってあげるのがよいと思います。
特に漢字の問題や、各科の記述問題。これは親の技量も問われます。

過去問を解いたら、何よりも大事なのはやり直しです。
算数・理科などで基本が怪しいと感じた場合はメイン教科書の基本問題から見直して、抜けがないかどうかを親子でチェック。子供は「例題や基本問題に戻ってやり直し」というのに抵抗がありますが、っこの「基本に戻ってチェック」というのは非常に大事なことです。
基本に戻ってやり直し、その上に練習問題・応用問題、そして過去問を積み重ねていく。土台に不安があれば基礎を固めることを意識し、本人にもその重要性を理解してもらうことが大切です。

受ける中学によって、過去問が通用するところとあまり通用しないところがあるはずです。
傾向と対策は、親子で一緒にチェックしましょう。問題形式が特殊なところはとにかく慣れが必要ですね。毎回全然違う問題が出るところは、過去問演習量は少なめでもよいかもしれません。
全部の科目を解くのにこだわらず、算数だけ多めにとか、国語は除いて3科目だけとか、柔軟に考えてもよいと思います。

過去問演習は「親塾型」「伴走型」の家庭に比べて「塾にお任せ型」の家庭は不利です。
塾の自習室を使う、塾の先生に質問できる体制を確認する、できる範囲で親が協力するなど、最大限の努力をしましょう。

出る問題をほとんど教えてくれる学校もある

「学校説明会・見学」の項目で触れましたが、受験対策説明会で出る問題を具体的に教えてくれる中学もあります。こういう情報はなかなか表に出てきませんが、こういう中学では受験対策説明会に行って対策をした人と行かなかった人の差が大きくなるので、受ける中学が受験対策説明会を実施している場合はできるだけ参加するようにしましょう。

うちが受けた埼玉受験の開智中学校・開智所沢中学校(1回の受験でどちらも判定)では、事前申込の受験対策説明会で、出る問題をほぼ教えてくれました。
申し込んだ人しか見られませんが、youtube配信で何度でも見られるので、申し込んだ人はとても有利になります。

開智中学校がどれくらい教えてくれるかと言うとですね。
全日程(一般①受験・一般②受験・特待A受験・特待B受験・算数特待受験)の全科目について、各科目1ファイルごとのパワーポイントが用意され、それに沿ってコツと具体的な問題を教えてくれます。

特に算数と理科はすごかったですよ。
例えば算数一般①受験の大問1は小問集合(計算が○問、比の問題が多い)、大問2は池の周りを回る速さの問題です。池の間に橋が架かっています。正方形に線が引かれていて、比が与えられています、面積を求めますなど、超具体的でした(うろ覚えですすみません)。特待生受験でも、音符を使う場合の数ですとか、平行四辺形を使った比の問題ですなど。

問題を教えてくれているので、類題を徹底的に集めます。
一番参考になるのは当該中学校の過去問です。こんなに教えてくれる中学なら、10年分くらいメルカリ・ラクマで集めて類題だけ抽出してもよいですね。
後は、ネットで類題を検索です。例えば池の周りを回る速さの問題で、池に橋が架かっている問題を探しましたが、ネット検索で3問見つかりました。事前に3問を解いて前日も復習したので、本番でもちゃんと解けていました。

理科なんてもっと具体的でしたよ。理科の大問は全部範囲を教えてくれました。ひまわりの問題です、コウモリの生態の問題です、フローティングキャンドルの問題です、差し金を使った問題ですなど。特待A受験は差し金(折れ曲がった定規)の重心についての問題と聞いたので、そこからは親の戦いです。
フローティングキャンドル→浮力の問題に違いない。ではどのような問題を出すか。ろうそくの燃焼について、浮力について、フローティングキャンドルが溶けるに従って浮力がどのように変化するか。受験前に徹底的に調べました。
差し金の問題→曲がった金属を使ったテコの問題だと思いましたが、差し金の重心についても調べました。差し金の重心についてはネット検索で引っ掛かりまっせんでしたが、noteで予想問題と答えを配布してくれている方がいて、バッチリ同じ問題が出ました。ありがとう~(*´ω`*)

↓↓
差し金の重心について受験前に買って当たってたnote

そして、うちにとっては開智中学・開智所沢中学は第2志望。行ってもよい中学に1月中に合格を取れれば2月受験が圧倒的にラクなので、全力で合格を取りに行きましたよ。

具体的には、理科・社会の市販の問題集をほぼ全部買って、出ると分かっている範囲だけを抽出して徹底的に練習しましたね。
こんなにやったのは全受験者の中でうちだけと思いますね。我ながら異常者ですね。ははは…

↓↓
そのために買ったAmazonの明細の一部。理科・社会で約5万円分買いましたね。

ふくろう
ふくろう

おかげで、開智中学は特待生まで合格できました!

開智中学校・開智所沢中学校には結局行かなかったので載せちゃいました。
これだけ受験対策説明会で問題をバラしちゃうのは偏差値が低めの中学というイメージがあるかもしれませんが、開智の特待生は首都圏模試で偏差値70くらい、四谷大塚で偏差値60以上となかなかの難関です。

さすがにここまでのは特殊だと思いますが、志望校の受験対策説明会は行っておきましょう。損はないはずです。

受験出願までにホテルは取っておこう

家から近い中学であればよいですが、遠めの場合は前日泊を検討しましょう。

東京在住の場合は、1月の埼玉受験では前日泊をする場合も多いでしょう。私の家から大宮は1時間も掛かりませんが、埼玉受験中は全て大宮駅前のホテルに泊まりました。当日、電車が遅れたり寝坊したりすると大変ですからね。その中学では救済があるかもしれませんが、受験時間がずれると午後受験にまに合いません。
埼玉受験は受験者数が多く、大宮ソニックシティや埼玉スーパーアリーナが受験会場の学校も多いんですよ。

私の失敗ですが、受験を出願したその日に慌ててホテルを取ろうとしたら、どこも満室だったんですね…泣
少し遠くのところを取って、キャンセル待ちでなんとか受験会場に近いホテルを取れましたが、受験前泊のホテルはできるだけ早く取っておいた方がいいです。キャンセル代が掛からないところなら、1/10受験だけでなく埼玉受験の第2志望以下(1/11受験・1/12受験など)を押さえておいてもよいでしょう。

受験1週間前から前日まで

さて、受験1週間前です。
ここまでに過去問は一通り終えておきましょう(無理)

それくらいの気持ちで、過去問を計画しましょう。
最新年度は最後に取っておくのが普通ですが、あんまり取っておくと最新年度をやる暇がなかった…という悲劇が起きてしまいます。余裕を持つのがよいです。

神社で合格祈願もしないとですね。
親だけ行くのは寂しいので、ぜひ親子で行きましょう。思い出に残ります。
初詣は混むので、空いている年内に行きましょう。神社のサイトには「年末に行ってもご利益には変わりない」と明記されているので大丈夫です!

インフルエンザの予防接種は年内に済ませましたか??
小6は2回接種ですよ。受験の日程を意識して、計画的に予約しましょう。

最後の1週間は、体調管理と苦手分野の基礎確認、過去問の見直しに充てるのが理想です。
特に体調管理は大事ですね。最後の1か月は、同居人全員が外出時マスクをして手洗いうがいを徹底します。
学校は、試験前日くらいは受験前準備で休んでもよいと思います。1週間くらい休む家庭もあるようですが、あまり普段と違う生活をするのも調子が狂うかもしれません。運動不足になると寝つきも悪くなるので、学校を休んだとしても日中太陽が出ているときに30分くらいは散歩に行きましょうね。

オススメの本を紹介します。

この本は、珍しく受験生本人のために書かれた本です。
受験する君はえらい!と褒めてくれます。受験前の注意点、当日の心構えなど、頼もしいです。親だけでなく、ぜひ本人に読ませてあげてください。
この本は受験直前のことだけではなく、勉強法や悩みについて多く解説されています。可能であれば小6になったタイミングくらいで読ませてあげるとよいと思います。

受験当日~合格発表

起きて、受験会場に辿り着けましたか??
それだけで素晴らしいです!

私はとにかく朝が苦手で…妻と私だけでは不安で、妻の母に泊まりに来てもらった上に、私の両親にモーニングコールまでお願いしちゃいました。

意外と本人が一番ケロっとしています。
私も、自分の中学受験の時はそうだったような記憶があります。

最近は午前→午後受験が当たり前なので、体力勝負です。
2/1の午前受験→午後受験。当日の夜には発表があり、合格なら2/2の午前受験はここ、不合格ならこっち。午後受験はここ。2/2夜の合格発表を見て、合格なら終了、不合格なら2/3の午前はここを受験…など。もう体力もメンタルも大変です。

家族一丸となって頑張りましょう~!

なお、合格発表を勝手に見ると子供にめっちゃ怒られてしばらく口を利いてくれなくなります←

ふくろう
ふくろう

色々と大変でしたが、2/1受験で第1志望に合格することができました!!

子供に過度な負担を掛けることなく、親子で頑張りました。
無理な勉強をさせることなく、遊ぶ時間や余裕を確保し、効率的に勉強できたというのは本当によかったです。

中学受験は親主導でしたが、中高は本人主導でやらないとダメです。
幸い中学ではすぐに友達もでき、部活も決まって楽しい学生生活を送れています。そんな姿を見られるのは本当に嬉しいですね。親子の時間は減っちゃっているけど…( ;∀;)

中学に入るとまた1からの勉強ですが、あまりに気を抜くのはダメですね。
特に数学と英語は一度付いていけなくなるとリカバリーが難しいです。中1の数学・英語くらいは誰でも教えられるので、数学・英語だけは定期テスト前に勉強具合をチェックするのがよいと思います。
高校生までには自分で全部管理できるようになるのが理想ですね。

まとめ

いや~久しぶりに雑記的な長文を書きました。
中学受験記は書こう書こうと思っていましたが、なかなか時間が取れずに6月になっちゃいました。

前半は体験談的なことを書きました。うちは低学年で公文もやっていない、小4の6月から中学受験を始めて集団授業に入れなかったという失敗をしているので、これからの方はぜひ参考にしてください。

後半は、中学受験に関わることで得た気付きやtipsについてまとめました。
どの本にも書いていないこともあるのではないでしょうか。どこか一つでも参考になれば嬉しいです。

時間効率重視で遊ぶ時間確保を重視していましたが、終わってみるとこれだけの量をやっていました。
でも、勉強のメインは基礎固めと基本の反復練習です。基本を制すれば、自ずと応用も解けるようになります。基礎がぐらぐらしていると、応用問題を真には理解できません。

最後にまとめるとすれば、やはり今時の中学は偏差値が低くてもいい中学がたくさんあるということですね。
高偏差値じゃないと失敗!第一志望以外は受けさせない!というのは親の思い込みと押し付けで、子供がかわいそうです。中学受験をしたからには中高一貫校に入学してもらって、高校受験をしないで中学生はやりたいことをのびのびとさせてあげたいものですね。

ふくろう
ふくろう

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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