個別株

【クラダシ】社長交代~2024.6期決算・中期経営計画~事業計画および成長可能性まで

※この記事にはプロモーションが含まれています

この記事では、私の主力株である5884 クラダシを紹介します。

クラダシは2024/6/7に代表取締役社長交代の開示を出すと同時に株主優待の導入、インセンティブプラン導入を発表。

ここから会社が急に動いてきました。

代表取締役役交代からの適時開示

2024/6/7
株主優待制度導入に関するお知らせ
代表取締役の異動、および当社代表取締役保有株式を用いたインセンティブプラン導入に関するお知らせ
2024年6月7日適時開示補足資料

2024/6/27
株式会社クロスエッジの株式の取得による完全子会社化並びに、当該子会社の会社分割(新設分割)及び新設会社の株式譲渡に関するお知らせ
2024年6月27日 適時開示情報 補足説明資料

2024/7/1
クラダシ、7月1日より新経営体制へ〜社内カンパニー制を導入し、新たに執行役員2名を選出、事業の成長と複線化を加速~

2024/8/8
2024年6月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
2024年6月期 決算説明資料
2024年6月期 決算補足資料(データシート)
連結決算への移行及び連結業績予想に関するお知らせ
中期経営計画(2025年6月期-2027年6月期)

2024/8/22
資本金の額の減少及び剰余金の処分に関するお知らせ

2024/8/30
従業員持株会設立に関するお知らせ

2024/9/20
資金借入及び当座貸越契約の締結に関するお知らせ

2024/9/25
上場時調達資金の資金使途変更のお知らせ

2024/9/26
有価証券報告書
事業計画及び成長可能性に関する事項

このうち、
資本金の額の減少及び剰余金の処分に関するお知らせ
従業員持株会設立に関するお知らせ
資金借入及び当座貸越契約の締結に関するお知らせ

の3つの開示については解説記事を書きました。

ふくろう
ふくろう

この記事では、社長交代からの株主優待、M&A、2024.6期決算、中期経営計画、事業計画及び成長可能性に関する事項を中心に見ていきましょう。

クラダシのメイン事業:ECサイト「Kuradashi」

株式会社クラダシは「日本で最もフードロスを削減する会社」というVisionを掲げ、ECサイト「Kuradashi」を運営しています。

クラダシは食品や日用品をお得に購入できるECサイトです。
ただのECサイトではなく、フードロス削減を目的としサステナビリティを重視した販売を行っています。

賞味期限や商慣習である1/3ルールなどの影響でフードロスになってしまう商品をメーカー・卸売・小売から仕入れて、Kuradashiに掲載。消費者は安く買えるだけでなくフードロス削減という社会貢献をすることができます。

今まではクラダシが仕入れて倉庫保管して売り切るビジネスモデルでしたが、メーカー等がKuradashiに掲載して直接発送されるプラットフォームとしての機能も担うようになりました。どちらも限界利益率は同じくらいとのことです。

フードロスを扱うECサイトは他にもありますが、Kuradashiは圧倒的な提携社数とブランド力でNO.1の地位を確立しています。

消費者目線でのKuradashiについては、この記事で書きました。

社長交代・インセンティブプラン・株主優待新設

2024/6/7
代表取締役の異動、および当社代表取締役保有株式を用いたインセンティブプラン導入に関するお知らせ
株主優待制度導入に関するお知らせ
2024年6月7日適時開示補足資料

代表取締役の異動
迅速な経営判断と次世代経営体制の確立を目指して、現代表取締役社長の関藤竜也氏が代表取締役会長に、河村晃平氏が新たに代表取締役社長に就任します。就任予定日は2024年7月1日です。

インセンティブプランの概要
関藤氏の資産管理会社「SocialGood」が保有するクラダシ株式の一部(最大2,906,000株)を対象に、河村氏および経営幹部に譲渡予約権(コールオプション)を付与する契約を締結しました。
この譲渡予約権は、2025年6月期から2027年6月期までに、一定の業績目標(売上高50億円とEBITDA2億円、もしくは売上高100億円とEBITDA5億円)を達成した場合に行使可能となります。

目的
このインセンティブプランは、次世代経営体制を構築し、中長期的な企業価値と株主価値の向上を図ることを目的としています。

ふくろう
ふくろう

同日に株主優待導入も発表しました。

私がクラダシに入ったのはこの日の開示を見たからです。
まずは、創業の関藤社長から河村社長への代表取締役変更。河村社長は中途入社ですがNO.2的なポジションで、上場まで持っていけたのは河村社長がいたからだと私は思っています。

河村社長になるとともにインセンティブプランが設定されました。
2025年6月期から2027年6月期までに、一定の業績目標(売上高50億円とEBITDA2億円、もしくは売上高100億円とEBITDA5億円)を達成した場合に行使可能となるもので、現会長の関藤氏から河村社長に209.6万株が売却されるという相対取引です。

新社長は業績目標をしっかりと立て、達成すれば大株主になるということで、他の株主と利益の方向が完全に一致します。
主に株主優待設定により翌日から株価が急騰しましたが、インセンティブプランで河村社長が買える株価は発表日の終値のはず(たぶん)。

株主優待の内容は自社ECなので、廃止の可能性は当分は低そうです。
100株・200株の優待利回りは、株価300円で6.66%、333円で6%、400円で5%です。成長段階なので配当はないですが、Kuradashiの優待券は複数枚も一気に利用可能で、使いやすいです。
メルカリでは8~9割で取引されているので、額面は高いけど価値はなかった…という優待ではないですよ。認知・ブランド力の向上とともにメルカリ相場も上がるでしょうたぶん。

Dr. つるかめキッチンをM&A

株式会社クロスエッジの株式の取得による完全子会社化並びに、当該子会社の会社分割(新設分割)及び新設会社の株式譲渡に関するお知らせ
2024年6月27日 適時開示情報 補足説明資料

2024/6/27、新社長になってから早速動きました。

Dr. つるかめキッチンという宅配弁当会社をM&Aです。

宅配弁当の会社は色々ありますが、ここは減塩食、糖尿病対応食、低タンパク食などの治療食です。治療食なのにおいしい!の宅配食ですね。
管理栄養士・医師のダブル監修というのが他にはない強みです。

クラダシの本業とは、食品、調理、ロス削減という共通点があります。

クラダシはオーガニック成長はもちろんですが、クラダシ事業の拡張、M&Aでの非連続成長を掲げていて、こういうシナジーがありそうな事業をどんどん買収して、グループとして大きくなっていってほしいです。これは社長の手腕が問われるところ。

ここ、結構安く買えてるんですよ。
営業利益が7,000万円ある会社を、4.86億円で買えています。資金は借入で充当というのもよいですね。財務はよく現金もあるので、しばらくは増資のリスクはなさそうです。

2024.6-本決算・中期経営計画

2024年6月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
2024年6月期 決算説明資料
2024年6月期 決算補足資料(データシート)
連結決算への移行及び連結業績予想に関するお知らせ
中期経営計画(2025年6月期-2027年6月期)

さて、本決算と中期経営計画です。

2024/6期の本決算は新体制になる前の業績なのでそこまで重要ではありません。
満足できる結果ではなかったのですが、外部環境の影響が大きいです。この期はメーカーの食品値上げがひどく、小売店で在庫を早めに確保しようとする動きがありました。そのため、1.5次流通であるKuradashiの流通が減っちゃったんです。

2025.6期は、まあ前期よりは食品値上げも落ち着いているのではないでしょうか(希望)。

2025.6期の業績予想です。
EBITDAはDr. つるかめキッチンの連結もあり大幅増。M&A費用(3,700万円)の計上や、のれん増加で減価償却費が増えるので、営業利益は微増の予定ではあります。

そう言えばIR問い合わせでDr. つるかめキッチンの償却年数を聞き忘れました…教えてくれないかな。次の決算書での減価償却費の増加分から逆算しますかね。

この、1QがM&A費用により大幅赤字を想定と書いてくれているのがとてもよいですね。
これを予告していないと、1Qの予定通り着地の大幅赤字で下がっちゃう。叶うなら、2025.6-1Q決算説明資料が予定通りなら、「予定通りの着地」と強調して、この図を再掲してほしいところです。

さて、重要なのは中期経営計画です。

売上高100億円・EBITDA 5億円という、河村社長へのインセンティブプランと同じ金額が出てきました。目標がEBITDAなのでM&Aでの成長を意識しているのでしょう。
営業利益はいくらか、純利益はいくらか。想定はかなり気になるのですが、株主総会での質問に対して明言は避けていました。

成長の戦略は以下の通りです。

・EC事業の拡大
パートナー企業とユーザーの双方向を拡大

・サプライチェーンにおける機能拡張
商品開発:PB「つくってKuradashi」などのサプライチェーン上流
フルフィルメントサービス:倉庫保管、3温度帯のEC物流サービス
ECマーケティングサービス:Kuradashi Stores
OMOサービス:Kuradashi Hub

・非連続な成長のためのM&A
シナジーのある同種あるいは注力領域を優先対象
黒字企業/事業を合理的なEBITDA倍率で取得
デット資金を基本とした資金調達方法
経営支援/シナジー追究により獲得事業の成長を支援

イー・ロジットとの提携

適時開示は出ていないのですが、2024/11/6にイー・ロジットとの業務提携が発表されました。

イー・ロジット、株式会社クラダシと業務提携を開始

イー・ロジットのクライアント企業い対しては、適正在庫の提案とあわせてフードロスや廃棄量を減らしていく取組みを推進(クラダシの顧客が増える期待)。
クラダシのクライアント企業に対しては、物流課題の解決に向けてフルフィルメントサービスの提供が行われる(紹介料とかあるのかな)。

クラダシの機能の拡張としての物流事業も少しずつ動いてきそうです。

さて、この記事は2024/11/13に慌てて完成させました。

明日の11/14は2025/6-1Q決算です。
1Q決算と言えば…あれですね。M&A費用計上により大幅赤字予定です。

予定通りの着地なら、ヘッドラインだけ見て売るの愚はやらないでください本当にお願いします(´;ω;`)

タイトルとURLをコピーしました