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【クラダシ】資金借入及び当座貸越契約の締結に関するお知らせ

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2024/9/20、東証グロース市場の5884 クラダシから、「資金借入及び当座貸越契約の締結に関するお知らせ」という開示が出ました。

クラダシは私の主力株です。

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82522/d2757281/c1bc/44dc/b51c/bc26c1a24134/140120240920587119.pdf

開示の内容は以下の通りです。

成長投資に備えた資金調達と財務基盤の強化を目的として、資金借入および当座貸越契約を締結しました。詳細は以下の通りです。

・資金借入の目的
会社の足元の財務健全性に懸念はありませんが、今後の成長投資に向けた機動的な資金調達手段の確保並びに財務基盤の更なる強化を目的として、資金の借入及び当座貸越契約の締結を行うものです。

・契約内容
主要な契約先は横浜銀行、東日本銀行、千葉銀行であり、それぞれの銀行から新規で以下の借入が行われます。
これらの借入は2024年9月末に実行され、返済は毎月元金を均等に行います。

  • 横浜銀行:100百万円、借入期間3年、無担保、基準金利+スプレッド
  • 東日本銀行:100百万円、借入期間5年、無担保、基準金利+スプレッド
  • 千葉銀行:40百万円、借入期間1年、無担保、基準金利+スプレッド

・当座貸越契約
また、横浜銀行との間で50百万円の当座貸越契約を新たに締結します。この契約も無担保であり、期間は1年です。
この契約により、現行の契約限度額が405百万円から455百万円に増額されます。

・今後の見通し
これらの資金調達の影響は、2025年6月期の業績にはほとんど影響がないと見込まれています。

なお、当座貸越とは、企業や個人が銀行と契約し、通常の口座の残高が不足した場合でも、あらかじめ決められた限度額までなら一時的にお金を借りることができる仕組みです。
特に急な支払いが発生した際や、資金繰りが厳しい時に役立ちます。借りた金額には利息がかかり、契約の期間内に返済する必要があります。

ふくろう
ふくろう

成長戦略実行のための準備だと考えます。

ここで、2024年8月8日発表の中期経営計画を見てみましょう。
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82522/5b4c506f/2b5d/4427/b16c/7285b164d1c2/140120240807566102.pdf

2027年6月期通期売上高100億円、EBITDA 5億円が目標です。

成長の柱は、
① EC事業の拡大
② サプライチェーンにおける機能拡張
③ 新規事業(M&A含む)による非連続成長

の3点です。

EC事業の拡大は、Kuradashiの成長です。
パートナー企業の増加、買取型中心→マーケットプレイス型の拡大、会員数増加、流通量増加ですね。

サプライチェーンにおける機能拡張は、商品開発、倉庫保管によるフルフィルメントサービス、ECマーケティングサービス、OMOサービスです。
商品開発では、サステナブルなPB商品開発や定期便といった、サプライチェーン上流でフードロスが出ない仕組みを拡大。
フルフィルメントサービスでは、3温度帯のEC物流サービスの提供を行う予定とのことです。

M&Aの方針は上のスライドの通りです。
シナジーが見込める黒字企業/事業を、合理的なEBITDA倍率で取得。デット資金を基本した資金調達方法とのことです。

河村社長に交代してから、早速、M&Aが公表されました。

冷凍宅配弁当の「Dr. つるかめキッチン」です。
年間売上高 7億円、EBITDAマージン(EBITDA ÷ 売上高)10%、取得価格は5億円です。かなり安く買えていませんか!?

今後もオーガニック成長、M&Aによる成長ともに期待です。

さて、話を「資金借入及び当座貸越契約の締結に関するお知らせ」に戻しましょう。
クラダシは、2024/6/30現在で有利子負債130百万円しかなく、自己資本比率は71.5%もあります。財務はよいのですが、逆に言えば財務レバレッジが掛かっていませんでした。

この後につるかめキッチンのM&Aで支出はしています。

今回、デットによる資金調達を行いました。
今後の成長投資、M&Aの費用を予め準備する形でしょう。着々と成長戦略が進んでいる感じで、今後が楽しみです。

なお、2024/6/7の開示で、創業社長 関藤竜也氏(現会長) → 河村晃平社長に代表取締役が交代しました。同時に出たインセンティブプランが注目です。

別表の行使条件を達成すると、関藤会長→河村社長への持株の売買が行われます(おそらく2024/6/7の株価で)。このインセンティブプランによる希薄化はありません。

元々、河村社長の持株は、資産管理会社であるACTWELL合同会社として51万株(4.7%)のみです。一方、関藤会長は資産管理会社である合同会社Social Goodとして503万株(46.5%)持っています。
この503万株のうち、最大290万6,000株を河村会長に譲るということですね。

現社長になってから、

・株主優待の導入
・Dr. つるかめキッチンのM&A
・社内カンパニー制の導入
・中期経営計画の策定
・資本金の額の減少及び剰余金の処分
・従業員持株会設立
・資金借入及び当座貸越契約の締結

と、どんどん進んでいますね。

「資本金の額の減少及び剰余金の処分」「従業員持株会設立」についてはこちらの記事で書きました。

「資本金の額の減少及び剰余金の処分に関するお知らせ」の意図は!?

【解説】クラダシが従業員持株会を設立!適時開示の真意と株価への影響とは?

資金借入及び当座貸越契約の締結により、成長戦略に期待が持てますね。

河村社長の「5年後、10年後には時価総額500億円、1000億円と、⽇本・世界を代表するソーシャルカンパニーになることにコミットします」に期待して保有していきます。

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